名作速読朗読文庫vol.402　佐左木 俊郎全集2 読上機能

佐左木 俊郎（ささき としろう）は、日本の小説家である。農民（百姓）の辛さ、愚かさ、悲しさ、したたかさ、美しさを、じっと見据えつづけた作家である。

名作速読朗読文庫vol.402　佐左木 俊郎全集2 読上機能付きProfessional版

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佐左木 俊郎（ささき としろう、1900年（明治33年）4月14日 - 1933年（昭和8年）3月13日）は、日本の小説家である。農民

（百姓）の辛さ、愚かさ、悲しさ、したたかさ、美しさを、じっと見据えつづけた作家である。宮城県の農家出身。鉄道員、

小学校の代用教員などののち新潮社に入り、『文学時代』などを編集。加藤武雄に兄事し、新興芸術派に属して猟奇小説、

探偵小説などを書き、農民文芸会に属し活動したが早世した。

川端康成は、「農民文学」「農民小説」の旗手の佐左木の夭折を惜しみ、不当に扱われた作家として、その才能の「尊さ」

を評し、「（農民作家で）見るに足る作品活動を示してゐたのは、芸術派では、実に佐左木氏たゞ一人だつた」とし、

「嘉村礒多氏の全集が出るのに、佐左木俊郎氏の農民小説は忘れられかかつてゐる。世間は盲千人だ」と述べた。

本文内容見本

山茶花　　佐左木俊郎

　平三爺は、病気で腰が痛むと言って、顔を顰《しか》めたり、自分で調合した薬を嚥《の》んだりしていたのであったが、

それでも、山の畠に、陸稲《おかぼ》の落ち穂を拾いに行くのだと言って、嫁のおもんが制《と》めたにもかかわらず、

土間の片隅からふごを取って、曲がりかけた腰をたたいたりしながら、戸外へ出て行った。

「落ち穂なんか、孩子《わらし》どもに拾わせたっていいのだから、無理しねえで、休んでればいいんですのに、爺《じん》

つあんは――」とおもんは繰り返した。

代表作品

『都会地図の膨脹』（短篇小説集） 世界の動き社 1930年8月

『街頭偽映鏡』（猟奇短篇集） 赤炉閣 1931年

『仮面の輪舞』（日本小説文庫） 春陽堂 1932年8月

『恐怖城』（春陽堂文庫）春陽堂 1995年8月

『熊の出る開墾地』（現代暴露文学選集） 本の友社 2000年1月

『黒い地帯』（新興藝術派叢書） ゆまに書房 2000年3月

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名作速読朗読文庫vol.402　佐左木 俊郎全集2 読上機能付き Professional版

合計冊数 19 合計文字数 155309

vol 件数 選択 　　　　作家名 タイトル カテゴリー 文字数 文字量

402 1 日本文学 佐左木 俊郎 栗の花の咲くころ小説 7012 大

402 2 日本文学 佐左木 俊郎 黒い地帯 小説 13334 大

402 3 日本文学 佐左木 俊郎 山茶花 　　　　小説 5394 中

402 4 日本文学 佐左木 俊郎 錯覚の拷問室 小説 14369 大

402 5 日本文学 佐左木 俊郎 殺人迷路 09 　　　　　　3899 中

402 6 日本文学 佐左木 俊郎 三稜鏡 （笠松博士　　　21825 大

402 7 日本文学 佐左木 俊郎 接吻を盗む女の話 4624 中

402 8 日本文学 佐左木 俊郎 手品 　　　　小説 4345 中

402 9 日本文学 佐左木 俊郎 都会地図の膨脹 小説 10143 大

402 10 日本文学 佐左木 俊郎 再度生老人 小説 7195 大

402 11 日本文学 佐左木 俊郎 秘密の風景画 随筆 4526 中

402 12 日本文学 佐左木 俊郎 文学に現れたる東北地方 6695 大

402 13 日本文学 佐左木 俊郎 骨を削りつつ歩む 5321 中

402 14 日本文学 佐左木 俊郎 蜜柑 　　　　小説 7235 大

402 15 日本文学 佐左木 俊郎 緑の芽 　　　　小説 5248 中

402 16 日本文学 佐左木 俊郎 土竜 　　　　小説 11214 大

402 17 日本文学 佐左木 俊郎 指 　　　　小説 2323 小

402 18 日本文学 佐左木 俊郎 指と指環 小説 5827 中

402 19 日本文学 佐左木 俊郎 猟奇の街 小説 14780 大

合計冊数 19 合計文字数 155309

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